近年流行っているノマドワークですが、不動産社長がノマドワーカーになるためには、どうすれば良いのか考えてみました。
ちなみに、私は、ノマドワーカーに憧れがあるのです。
自由気ままに、いろいろな土地を訪れながら、IT技術を駆使して仕事をしていく。
「何となく、カッコいい~」と思ってしまうのです。
そもそも私は、不動産業界で、「法律」や「物件」にがっちりと縛られていますので、その反動からくる憧れなのかもしれません。
おそらく、このサイトを読んでいただいている不動産社長も私と同じような状況の方が多いのではないでしょうか。
さて、不動産社長がノマドワーカーになるためには、どうすれば良いのかという話ですが、自身が経営する会社の規模によっても異なります。
具体的には、次の段階があります。
①会社の実務は「社長の右腕である幹部社員」が、完全に処理できている
②実務はおおむね社員が処理できるが、ときどき社長の判断が必要になる
③プレイヤーは事実上社長一人
①会社の実務は「社長の右腕である幹部社員」が、完全に処理できている
実務は「社長の右腕」が処理できる状況であれば、社長は比較的自由に会社を留守にすることができます。
そのため、ノマドワーカーになるのも可能でしょう。
ちなみに、この段階での社長の役割は、経営戦略を立てるといったような、完全なる「社長業」となりますので、ノマドワークのようにいろいろと移動しながら仕事(構想を練る等)をすることは、毎日会社に出勤するよりも、良いアイデアが浮かぶ可能性があるかもしれません。
しかしながら、この状態を達成するには、最低でも10名前後は社員を抱える必要があり、また、そのうちの最低一人は、社長の右腕として、自分の留守中に会社を任せられる幹部社員を育てている必要があります。
②実務はおおむね社員が処理できるが、ときどき社長の判断が必要になるについて
ある程度実務を処理できる社員が育ってはいるものの、ときどき社長の判断を仰がなければならないというようなレベルの社員しか育っていない段階の会社です。
この段階では、社長が会社を留守(ノマドワーク)にするのは、ほぼ不可能でしょう。
ときどき社長が風邪をひいて2、3日会社を休んだりするようなことは可能ですが、社長が休んでいる間は、従業員も本気では仕事をしていないと思った方が良いです。
ちなみに、この段階では、従業員は最低でも5名(営業3名)程度は抱えているはずですが、この中から社長の右腕を育てられるか否かが、会社の発展(及び社長がノマドワークできるようになるのか)の重要な分かれ道になります。
この段階の会社は、会社の一番の稼ぎ頭が社長自身だったりする一方で、従業員の給与等の少なくない固定費が毎月かかってきますので、社長個人としては一番働かなければならない時期かもしれません。
③プレイヤーは事実上社長一人について
社長一人の段階ですので、ある意味社長の自由にできます。
この段階では、せいぜい事務のパートの方を1人から2人程度、雇用しているくらいの段階でしょう。
固定費もそれほど上がっていませんので、休もうと思えば休めます。
しかしながら、社長が休んでいる間は、売上が上がらないという状況だと思いますので、この段階のノマドワークは事実上「単なる休み」と変わらないでしょう。
●不動産業におけるノマドワーカーは、実際に何をするのか
上記の①の会社の社長であれば、経営戦略を練るということで、十分に社長業に専念ができます。
ですが、②や③の会社の社長は、会社を離れているときは、売上を上げられず、できることと言えば、①の社長と同じように「経営戦略を練る」か「集客のための作業をする」のどちらかでしょう。
なお、経営戦略を練るというのも大事なことですが、②や③の段階の会社では、経営戦略を練るというよりも、「とにかく売上を作る」という方が重要です。
ですから、まずは「集客のための作業をする」ことを優先させた方が良いでしょう。
具体的には、「ホームページにアップするコンテンツを作成する」ことなどがあげられます。
●自分がそもそもノマドワークに向いているのか
この記事は、ノマドワークをするためにはどうすれば良いのかについて解説してきましたが、最後に「自分は、そもそもノマドワークに向いている人なのか」についても考えておく必要があります。
なぜ、このような考察が必要なのかといいますと、私自身が「ノマドワークに憧れているくせに、全く向いていない」と感じることがあるからです。
私自身、このサイトの記事のように、たくさんコンテンツを作成しているのですが、ときどき自宅や事務所以外の場所で記事を書こうと試みることがあります。
ですが「全然書けない」ということがほとんどです。
そもそも、いつもと場所が違うということで、落ち着きませんし、それが旅行先だったりすると、記事なんて書いている時間があったら、「近くを散策」したり、「地元のおいしいものでも食べに行きたい」という欲求が勝ってしまうのです。
また、記事を書くというような「アウトプットをすることが難しい」のは仕方がないと諦め、それならインプットならどうだろうかと、「英語や不動産に関する本」を読もうとしても、「全然読めない」ということがほとんどです。
理由は先ほどと同じです。
結局、私の場合、日々のルーティーンの中にいろいろなタスクが組み込まれていますので、ルーティーンが崩れると何も手につかないということになるようです。
このようにノマドワークにも、向いている人と向いていない人がいるので、まずは自分がノマドワークに向いている人なのかどうかについても考える必要があります。