社長は本来社長がやるべきことを優先させるべき

不動産業で開業してどのような形で会社を発展させていくか。

それぞれの社長にそれぞれの夢や目標があると思います。

その目標に向かってそれぞれ頑張っていくわけですが、その際に多くの人が次のような間違いを犯します。

それは目標に直接関係がないことにも手を出してしまうことです。

特に真面目で一生懸命な社長ほど、そのようなミスを犯したりします。

例えば、自分の独立時の目標が「どんどん売上をあげて会社を発展させよう」というものだった場合、その社長は、とにかく売上に直結する仕事を優先させられるように自分の時間を使わなければならないということです。

でも、突然FPや行政書士等の資格試験の勉強を始めたりする人がいます。
これは、自分の「売上を上げる力」に不安を感じているがゆえにおきる間違いです。

資格試験の勉強には多くの時間が必要になります。
ですから、経営にどうしても必要だという場合以外は手を出してはいけません。
不動産業の社長が持っているべき資格は「宅建士」と「普通自動車免許」のみで十分ですし、その状態で成功しているのが一番かっこいいと考えるべきです。

まして、FPなど持っていなくても資金面の相談には乗れますし、名刺にFPと書いているが、それほど儲かっていなさそうな人よりも、会社をある程度成功させている人の方がお金の話をしても圧倒的に説得力があります。

また、行政書士等の他の資格を取得して、行政書士等の不動産業以外の事務所を開業させたところで、売上を2倍にできるわけではありません。
そもそも士業の仕事は、不動産業の仕事と比べて、報酬が少ないので経営自体が大変です。
ですから、不動産業で開業しているのであれば、不動産業一本で成功を目指す方が圧倒的に効率が良いことは間違いありません。

従って、不動産業で開業した以上、社長は自社の売上を上げることだけに注力した行動を起こさなければいけません。

例えば、次のようなことです。

・資格の勉強ではなく「売上を上げるにはどうすれば良いか」の勉強と実践。
・営業が得意、重説・売契作成が苦手な社長が、一生懸命勉強して重説・売契の作成が得意になろうとするのではなく、重説・売契の作成が得意な人間を育てて任せる。

では、目標からブレないようにするためにはどうすればいいのか。

それは、目標から逆算した小さな目標を立て、それを達成していくことです。
その小さな目標は、「売上〇億円、店舗数〇店」のようなものではなく、「自分の意志でコントロールできる」ものが良いでしょう。

目標を売上や店舗数にしてしまうと、経済的な波に左右されてしまうからです。

ですから、目標は「自分の意志でコントロールできるもの」とするべきです。

例えば、会社を設立したばかりの一人社長のときであれば、

・(今までの経験上、〇件営業すれば、大体1件受注が取れるから)今月は、〇〇件営業しよう。
そのためには、〇〇件を20日で割って一日〇件営業しよう(10日は、休日と予備日にあてよう)。

このような感じです。

このような目標であれば、自分でコントロールできる目標ですので、精神的に苦しくならずに済みます。
また、安定的に売り上げを上げられるようになったら、さらに目標を細分化して「人を育てること」「自分を成長させること」のように追加で項目を増やしていけば良いと思います。

このような目標があることにより、独立する前から持っていた目標からブレずに進んでいけると思います。

くれぐれも、現状がうまくいっていないからと「資格試験」のような売り上げに直結しない勉強に逃げるのだけは辞めましょう。
その前に、まずは現状の仕事で結果を出すことに注力すべきです。
現状の仕事で結果が出たあとで、絶対に必要であれば資格試験に手を出せば良いです。

まぁ、不動産業で十分な売り上げが立っていれば、資格試験の勉強なんてしないでしょうね。
つまり、そういうことです。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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