社長が忙しくなりすぎてはいけない理由

毎日仕事で忙しそうな社長がいます。
次から次へとやらなければならない仕事が入ってきて精力的に仕事をしています。

一方で、毎日のように会食やゴルフの予定が入っている社長もいます。
こちらもある意味忙しそうです。

だけど忙しさの種類は全く異なります。

後者の方は従業員からすれば、遊んでいるだけに見えるでしょう。
だから、従業員からの評判は良くないかもしれません。

ですが、会社を発展させられるのはどちらかと言えば後者の方でしょう。

前者の社長は自分で「実務を処理」していますので、「プレイヤー」としての仕事もしてしまっています。

一方で後者の社長は完全に「プレイヤー」の仕事は従業員に任せられている状態です。

前者の社長の良くないところは、プレイヤーとしての仕事に自分の時間を取られすぎていて、社長としての仕事ができないことです。

こんなに忙しくしていては、今後自社をこれからどのように発展させていくのかについて、考えたり勉強をしたりする時間を持つことはできません。

この状態を何年も続けても、なかなか会社を大きく発展させることはできないでしょう。

ですが、毎日忙しくしていますので、それなりに充実はすると思います。

なお、不動産業で仕事を極めたい。もっと知識を得てスキルを高めたいという職人タイプの社長にとってはこの働き方も幸せかもしれません。

後者の社長ですが、会食やゴルフ等に頻繁に行けるということは、会社の実務を自分の代わりに管理監督してくれる従業員(自分の右腕的な幹部社員)がすでに社内にいるということでしょう。

そのおかげで社長は会社の実務を気にせずに出かけていける。

当然、外での会食やゴルフも「半分は仕事」です。

そのようにして外で仕事を取ってきたり、外で知り合った人とコラボレーションをして新規事業を立ち上げたりします。

また、後者の社長は日常的に時間に追われているわけではありませんので、自社の今後についてじっくりと考えたり勉強をしたりする時間を持てます。

そのようにして、ますます会社を発展させます。

この「考える時間」というものがとても重要で、人間は考える時間がないとなかなかインプットした情報を整理してアウトプットすることはできません。

インプットした情報を「考える時間」に「頭の中で何度も脳内再生させて、自分の中に落とし込んでいく」というイメージです。

このような工程を経て「情報を自分の言葉で発することができる」ようになる。
この段階になって初めてインプットした情報を活かすことができます。

「社長は忙しくなりすぎてはいけない。」というのはそういうことです。

ただし、創業間もないころは逆です。

限界ギリギリまで自分を忙しくし、できるだけ早く自分の右腕となる存在を作ることに注力しなければなりません。

自分の右腕がいない状態で、外に出かけて行っても会社が傾くだけです。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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