社長と従業員では「頑張る」のレベルが全く異なる

社員はすぐに「頑張ります!」と言います。

ですが、そのような社員も社長から見ると「まだまだ頑張りが足りない」「もっと頑張ってほしい」と思うようなことが多い。

おそらく従業員の立場からすれば、本当に一生懸命頑張っているでしょう。

では、社長と従業員の「頑張る」の差はどこにあるのでしょうか。

それは、おそらく社長と従業員の「目線の差」にあるのだと思います。

そもそも不動産業界で起業するような社長は、従業員時代に営業で優れた成績を残しているこが多いです。

トップ営業マンだっととはいえ、はじめは右も左も分からない状況ですので、社長や先輩社員の言うことを聞きながら、必死で食らいついていく。

そして、ある程度仕事の流れがつかめるようになると、今度は自分の頭で考えて、いろいろと試行錯誤をし、ようやく優れた営業成績を収められるようになるという過程をとります。

また、トップ営業マンになる過程では、「当たり前のように長時間労働をする」ようになったり「当たり前のように勉強家」になったりします。

この「当たり前のように」というのがポイントで、「優れた成績を収めている人(=独立するような人)」にとっては、これらの行動は「当たり前のレベル」の行動なわけです。

だけど、「特に優れた成績を収めているわけでもない普通の人」は、必要だとしても「長時間労働」をしたり「たくさん勉強をする」ということは、なかなかできません。
そもそもトップ営業マンを目指していたり、独立を目指す人ばかりでもないですしね。

だから、社長の「頑張れ!」と、従業員の「頑張ります!」はレベルが全く異なるということになってしまうのです。

社長から見ると、従業員が「頑張ります!」というわりには、全然頑張っていないと映ってしまうかもしれません。
ですが、従業員から見ると本当に限界ギリギリまで頑張っているということもあります。

ちなみに、社長の中には、こんなことを本気で考えていたりする人もいます。
・「自分ができるようなことは誰でもできるだろう。だって自分には学歴もないし、頭だってそんなに良くないんだから。」
・「自分がやってきたことは、誰でもできることを単に長時間労働で、長期間やってきただけ」
・「自分はどうすればうまくできるかを知っているし、従業員は自分がしてきた失敗を避けることができるのだから、自分の言うことを愚直に繰り返すだけで、簡単に成果が出せるだろう。」
だいたいこんな感じでしょうか。

でも従業員からすれば、そもそも社長が当たり前にやってきた「長時間労働」や「勉強(営業成績を上げるための研究や人付き合いも含む)」など、頑張ってもできないわけです。

もし社長が、社長がかつてやってきたものと同じ行動を従業員に求めたりすると、従業員は「会社を辞める」か、「仕事をしているふりをする」ということになります。

よくいますよね。不動産会社には。
大した成績も上げていないのに、忙しいアピールばかりしている人。

逆に成績を上げている人は、本当に忙しいので、できるだけ忙しくならないように、仕事を抱えすぎないように気を付けたりします。

でも、社長の立場になったら、人を使えるようにならないと会社を大きくできないので、社長の目から見て「あまり頑張れない人」でもうまく使えるようになる必要があります。

社長自身も、このあたりの考え方を理解して、せっかく採用した従業員をうまく使いながら、会社を発展させていくようにしましょう。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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