従業員が不動産業界でどのようにしてお金を稼いでいくか

今回は、従業員という立場の人が、不動産会社でいかにしてお金を稼いでいくかについての話です。

これは不動産業に限らずですが、お金を稼ぐためには「貪欲にお金を求める姿勢」がなければいけません。

不動産営業として、中小企業の求人に応募してくる多くの新人が「不動産業営業でお金を稼ぎたい」と考えていると思います。

ですが、そのように意気込んで不動産業界に飛び込んできた人でも、途中で「お金を稼ぎたい」という方向性とは、別の方向に転換してしまう人は多いです。

理由は人それぞれですが、次のようなものがあげられます。

①何となく営業成績が、中の上くらいで固定されてしまい、それより上を目指す気持ちもなくなった
②営業では通用しないと認識し、バックオフィス人材の道に進むことにした

①何となく営業成績が、中の上くらいで固定されてしまい、それより上を目指す気持ちもなくなったについて

不動産業界に入ってきても、多くの人がこの状態になります。
不動産会社では、トップ営業にならなければ、なかなか高収入を得るということは難しいです。
しかも、トップ営業になるためには「ある程度の実力」と「運」が必要になるため、実力があってもトップになれない人も出てきます。

逆に、ある会社ではトップ営業だったにもかかわらず、別の会社に転職をしたとたんに全く数字を伸ばせなくなる人もいます。
この状態の人は、実力はもともとたいしたことがなく、前の会社では「運」でトップ営業になっていたということでしょう。

また、不動産営業を数年続けているうちに、その会社が居心地がよくなってしまい、そのまま大した成績も残せずに居座っている人というのも実です。
大した成績も残せないとはいえ「中の上」くらいの成績は上げますし、社長にとっても使い勝手は悪くはないので、何年も会社に居座っている人は、クビになることはあまりないのです。
この人たちの給与は一般のサラリーマン並み(400万円台から500万円台)だと思いますが、これ以上昇給もありませんので、結果として年収は低めとなります。

このような人たちがお金を稼いでいくためには、本人がやる気を出す必要があるわけですが、おそらく本人が現状に満足してしまっている(この手の人は日常的に会社や上司の文句は言いますが…)ので、もはや上を目指すという気持ちもなくなっていると思います。

いずれにしても、不動産会社でお金を稼ぐためには、営業で「ひたすらトップ営業を目指す」のが王道です。
また、そのようにして頑張っているうちに「独立して自分の不動産会社を作る」ことで、さらなる上を目指すことができるようになります。

②営業では通用しないと認識し、バックオフィス人材の道に進むことにしたについて

営業では通用しないと思い、バックオフィス人材に転向しする人もいます。

ちなみに、バックオフィス人材の中には、営業では通用しないからバックオフィスに転向するパターンと、不動産調査や契約等の実務そのものにハマってしまい、好んでバックオフィスの仕事をしている人がいます。

なお、営業で通用しない人がバックオフィスに転向したとしても、営業のとき以上に給与を稼ぐのはなかなか難しいです。
なぜなら、このタイプの人は「お金を求める気持ちが弱い」からです。
お金というのは「求める人のところに多く入ってくる」のが原則で、いくらスキルが高い人だったとしても、求めない人のところにはあまり多くは入ってきません。
だからこそ、バックオフィスの人たちは、営業に比べて給与が少ない人が多いのです。

また、不動産会社ではバックオフィス人材は、あまり重要視されない傾向にあります。
とはいえ、たとえバックオフィス人材であったとしても、会社にとって重要な仕事をしている人は、一般的な営業職の人よりも、多くの給与をもらえるのが当然だと思います。
ですが、このバックオフィス人材の中には、お金を求めることをしないから給与が上がらないという人も多いのです。

ですから、たとえバックオフィスの仕事をしている人でも、しかるべき能力を持った人は、しっかりと会社に「給与を上げてくれ」と言わなければなりません。

ですが、何の根拠もなく給与を上げてくれと言っても会社は聞き入れてくれません。
給与を上げるのに大事なことは「交渉力」です。
交渉には、求めるに足る根拠がなくてはいけません。
根拠というと大げさに聞こえるかもしれませんが、根拠などもっともらしいものであれば何でもいいのです。

とにかく大事なことは「ある程度の実力があって、会社にも実力を認められている人」が「もっともらしい根拠を示して」給与を上げてくれと「会社のしかるべき人(中小企業であれば社長)」に言うことです。

ちなみに、これは私の例ですが、サラリーマンのある時期(入社5年目から7年の間)に年収を200万円上げてもらったことがあります。当時バックオフィス(調査・契約部署)で仕事をしていましたので、固定給で200万円年収を上げてもらいました。約月収にして16万円上げてもらったということになります。

当然のことながら、自分から発信して「交渉」をしなければこれだけ年収を上げることはできませんでしたので、バックオフィス人材と言えども、しっかりと「お金を求めていく」ということは大事だということになります。

なお、バックオフィス人材がさらに先に進むために「士業(司法書士、土地家屋調査士、行政書士等)」の資格を目指し始めるという方は多いのですが、資格試験の勉強をすることが収入に結び付くというわけではありませんので、収入を上げるという面では遠回りになります。

士業の勉強に進んで、そのあとに収入を上げるためには、「資格を取ったあとに、お金を求める勉強(営業、経営)」をし、さらに「実践」してはじめて収入となります。

お金になるのは相当先だということを考えてその道を選択する必要があります。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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