不動産業界で起業し、経営を軌道に乗せていくためには、創業当初にある程度の量のエネルギーを投入していく必要があります。
なお、エネルギーを投入していくためには、「最低限の体力」と、結果が出るまで「やり続ける精神力」が必要になってきます。
ときには徹夜になることもありますし、遊びたい気持ちや、飲みに行きたい気持ちを我慢して、仕事をしなければならないこともあります。
それでも、全く売上が上がらずに、何日も不安で眠れなくなることもあるかもしれません。
創業当初の経営者には、そのような困難をも乗り越えるだけの力が必要になるわけです。
このような力を持った人を、私は「耐久力おばけ」といっています。
では、耐久力おばけになるには、どのようにすれば良いのでしょうか。
それは、いたって簡単です。
「自分に負荷をかけ続ける」こと。
これに尽きます。
今現在、耐久力おばけの人だって、初めから耐久力おばけだったわけではありません。
少しずつ、少しずつ訓練しながら、耐久力を増していき、いつの間にか「おばけ」といわれるレベルにまで成長したのです。
でも、耐久力おばけである彼らは、特に自分のことを耐久力おばけだと思っていないことがほとんどです。
なぜなら、耐久力おばけの周りには、自分と同程度か、それ以上の耐久力おばけがいることが往々にしてあるからです。
例えば、弁護士の先生はどうでしょうか。
第一線で活躍する弁護士の方は、毎日仕事が深夜に及ぶということも珍しくありません。
長時間頭を使いながら、連日深夜まで仕事をし続けるというのは、間違いなく耐久力おばけだと言えるでしょう。
普通の人には到底マネできません。
ですが、この弁護士の先生たちだって、初めから耐久力おばけだったわけではないことがほとんどです。
弁護士の先生の耐久力を上げる要因の一つとして、司法試験があるでしょう。
彼らはまず、司法試験を突破するときに、否応なく耐久力を鍛えられます。
また、弁護士になったあとも、勤務弁護士をしながら少しずつ、仕事が深夜に及ぶようになっていきます。
これにより、長時間に及ぶ頭脳労働をし続けられる耐久力おばけができあがっていくということです。
また、医師の先生はどうでしょうか。
医師になるには、医学部受験を突破しなければなりません。
ここで、まず基礎的な耐久力が培われるでしょう。
そして、医師になってからも、若手の医師の激務は有名です。
このようにして医師の先生も耐久力おばけになっていきます。
ですが、弁護士の先生も、医師の先生も「周囲を見れば、自分と同じように働く人たちだらけ」なので、自分が耐久力おばけになっているということに気づかない。
いや、むしろ「あの先生はすごい働きだな…。それに比べて自分はふがいない…。」などと思っていたりするのです。
このように、耐久力おばけになるには、少しずつ「自分に負荷をかけていく」以外はありません。
ちなみに、一般の企業に勤めるサラリーマンであれば、耐久力お化けになる訓練をしようと思っても、最近は残業が多過ぎると上司に怒られたりしますので、普段の仕事で自分に負荷をかけていくことは困難です。
したがって「自ら率先して自分に負荷をかけていく」しかないでしょう。
では、どのようにして自分に負荷をかけていくか。
簡単です。
まずは、一生懸命、仕事をしていくこと。
仕事で自分に負荷をかけていきます。
上司に怒られない範囲で、残業をする。
誰よりも早く出社する。
生産性を高めてどんどん仕事をする。
これが基本になります(この時点で社内のエース社員になってしまいましょう)。
この基本ができたら、今度は仕事が終わった後も自宅に帰らず、仕事に関連する勉強等をする。
又は、朝早く起きて、仕事に関連する勉強等をする。
このようにして、どんどん自分に負荷をかけていきます。
なお、勉強というと、すぐに資格試験の勉強を始めてしまう人がいるのですが、できれば資格試験の勉強でない方が良いです。
というのも、資格試験の勉強は、実務に生かせないムダな部分が多いので、仕事で成果を上げるという目的には、遠回りになるからです(将来は、弁護士になりたいとか、司法書士になりたいとかで、その資格試験を目指すのであれば良いと思います)。
このようにして、自分に負荷をかけ続ければ、2年、3年後には、立派な耐久力おばけになっているはずです。
そして、耐久力おばけとなった状態で「独立開業」をすれば、新たに設立した不動産会社も成功させられる確率は飛躍的に上がるでしょう。
なお、言うまでもありませんが、体質的に長時間労働が無理な方や、持病がある方等は無理は禁物ですので、この方法はダメです。
その場合は、自分のスキルを磨きまくって戦う必要があるでしょう。