書類作成時のテクニックについて

不動産会社では、書類の作成時、公用文における漢字使用等を基準とすることで、社内の文書レベルが統一され、次第に社内の文章作成レベルが向上していく旨の説明を以前しました。

今回は、これらの資料を実際に文章作成時にどのように使用していくかについてご説明します。

書類作成にあたり、あらかじめ準備をしておいてほしい資料は次のとおりです。

①公用文における漢字使用等について
②法令における漢字使用等について
③常用漢字表

これらの資料はpdfのまま、デスクトップ上に置いておくと使いやすいです。

①及び②の資料ついて
これらの資料はプリントアウトしておき、よく使う用語にマーカーを引いておきます。
マーカーを引いた用語については、定期的に見返しておくと文書作成の効率が高まります。

③の資料について
プリントアウトするには数が多すぎます。
また、定期的に見返さなければならないほどの資料ではありませんので、デスクトップに置いておき、漢字使用をするか否かについて気になったときにpdfで検索をするとスムーズです。
なお、検索は常用漢字表のpdfを開いたうえで「Ctrl+F」を押せば検索ボックスが立ち上がります。
そのボックスに調べたい漢字を入力していきます。
検索のコツは「送り仮名を除いた漢字一文字」で検索することです。
送り仮名を除く理由は、万が一、送り仮名が間違えていると、それだけで検索で引っかからなくなってしまうからです。
例えば、「幸せ」というワードを調べるときに「幸せ」ではなく「幸」の一文字で検索をかけるということです。

これらの作業を繰返し行うことによって、契約書で使用される文章が綺麗に整っていきます。
最近はパソコンでの漢字変換が簡単なので、何でもかんでも漢字に変換してしまうという人がいます。
これでは、ただでさえ難解な契約書の文章が、余計に読みにくくなってしまいますので気をつけましょう。

また、不動産業は司法書士や土地家屋調査士をはじめとして、弁護士、税理士、行政書士等の士業とよく接しますが、実は不動産業も士業かと思えるほどによく書類を作成する仕事です。
したがって、もし不動産業の社長が、社員で書類作成担当を育てる場合は、その担当者のもからしっかりと高スペックのパソコンを揃えるようにしましょう。
なお、初めは社長自身がこの役割を担うはずですので、社長も起業当初から高スペックのパソコンを用意するための資金計画を立てておきましょう。
また、最近はノートパソコンで書類を作成するという人が多いのですが、書類作成という観点で見ると、ノートパソコンとデスクトップパソコンでは、圧倒的にデスクトップパソコンの方が仕事がはかどります。
ノートパソコンを持ち歩くのは構いませんが、書類作成のときは、事務所でしっかりと集中した状態で書類作成をするようにしましょう。
なお、デスクトップパソコンのモニターは、できるだけ大きなもの又は(及び)デュアルモニターにしましょう。

高スペックパソコンを用意していない、又は、ノートパソコンの小さい画面で書類作成しているというような、書類作成上の時間ロスは目に見えないので、ロスしているということに気づきにくいと思います。
ですが、「時間=お金」ですので、起業時からしっかりと準備をするようにしましょう。

重説・売契、重説等の作成をプロに依頼することを考えている方は、次のページをご確認ください。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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