音声学習の効果と活用方法について

勉強といえば、まず頭に思い浮かぶのは読書だと思います。

ですが、音声による学習という方法もあります。

音声による学習とは、その名のとおり、スマホ等に講義の音声等のコンテンツを入れておき、耳から学習をするというものです。

この学習方法の優れているところは、いつでも、どこでも学習ができるというところでしょう。

例えば、通勤で自宅から駅まで歩いている時間や、自宅での家事の時間等が代表的です。
これらの時間は、歩いていたり、作業をしていたりしますので、本を読むことはできませんが、音声による学習は可能となります。

実は、私自身もこの音声による学習というものを10年以上前から行っており、全部で100万円分以上の音声コンテンツを取得して勉強しています。

では、これらの音声学習が果たしてどれほどの役に立つのか。

実感としては「効果はかなり薄い」です。

しいていえば、「やらないよりかはマシ」といったところでしょうか。

そもそも、音声による学習では、読書等により目から得る情報と比べて、圧倒的に情報量が少ないです。

音声で流される情報を文字におこしてみると、驚くほど情報量が少ないということがわかると思います。

おそらく1時間程度の音声コンテンツを文字におこしたとき、本当に情報として役立つ部分のみをピックアップすると、10分程度で読める程度の情報量ではないでしょうか。

加えて、文字であれば、マーカーを引くなどして、記憶への定着を促進させることができます。

その点、音声コンテンツでは、何度も聞き返したりする必要があるため、非効率的です。

以上により、音声コンテンツは、積極的な勉強のための時間としては活用できないと思っておいた方が良いと思います。

ですが、音声コンテンツが全く使えないかというとそうではありません。

例えば、次のような場合には、音声コンテンツが読書よりも優れていると思います。

①読了させることが難しい本を音声で聞く。
②インタビューコンテンツ等で、話し手の間も重要な場合に音声を聞く。

①読了させることが難しい本を音声で聞くについて

世の中には、ビジネスマンとしては、一度は読んでおいた方が良いとされるような本がたくさんあります。
例えば、「七つの習慣」や「影響力の武器」等の名著です。
ですが、これらの本を読了させられる人はどの程度いるのでしょうか。
私自身の感覚では10人に1人いるかいないかという程度ではないかと思います。
ですが、音声であれば、受動的に聞いているだけですので、最後まで聞き続けることができます。
当然、一度ではほとんど理解はできないでしょう。
ですから、何度も聞きます。
何度もとは、2回、3回というようなものではありません。
20回、30回と繰り返し聞いていくということです(連続である必要はありません。途中で他のコンテンツを挟んでも可です)。
さすがに音声コンテンツが頭に入りにくいといっても、これだけの回数を聞いていると、少しずつ内容が頭に入ってきます。
もともと本を読了させること自体が困難な本ですから、音声で1回最後まで聞くだけでも読書を上回るわけです。
さらに、回数を重ねるごとに読書に差をつけていきます。
また、30回も聞いていると、大まかな内容が頭に入っていますので、読書も楽になります。
この段階では、これらの読了困難な本も読みこなすことが可能になっているかもしれません。

②インタビューコンテンツ等で、話し手の間も重要な場合に音声を聞くについて

インタビューコンテンツは、聞き手や話し手の「間」が大事だということがあります。
この「間」については本では再現することが不可能ですので、音声に軍配が上がるでしょう。
なお、話の「間」を学ぶ教材として、最も良いとされているのが「落語」だと教わったことがあり、私も落語をときどき聞いています。
落語は単純に面白いので、これを学習としてよいのか迷うところですが、気分転換としても最高ですし、おまけに話の「間」まで学べるとするならば、これ以上の教材はないのかもしれません。
落語を聞く習慣がない方は、ぜひとも一度聞いてみることをお勧めします。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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