不動産業の営業の仕事の価値は、お客様の話をよく聞き、また、お客様に専門的なことを理解していただくことであり、そのために必要なものは語彙力ということになります。
語彙力が不足すると「(お客様や役所等での)話の聞き間違い」や「(契約書等の)文書の読み間違い」を引き起こします。
そのため、不動産業に従事する人は「語彙力を増やすことを意識」して、積極的に行動をしていく必要があります。
では、語彙力はどうすれば増やせるのか。
近道はなく、地道にコツコツと積み上げるしかないのですが、語彙力を高めるための代表的な方法といえば、とにかく「本を読むこと」に尽きるでしょう。
読書については、最低でも月2冊(2週間に1冊)くらいの読書量は確保した方が良いと思います。
ちなみに、どのような種類の本が良いのかですが、語彙を増やすという意味では「本業(不動産業)に関係しないもの」がお勧めです。
本業に関係する本(例えば不動産調査に関する本とか)だと、不動産の勉強という意味合いが強くなってしまい、語彙を増やすということに繋がらない可能性が高いからです(専門用語は増えるかもしれませんが、それは別途勉強する時間を確保しましょう)。
不動産に関係がないもので、私のおすすめするのは「歴史物(特に日本史)」です。
これは、単に私が日本史が好きだということもあるのですが、歴史が絡む本は比較的難しい語彙が登場する頻度が高く、語彙を増やすという面でも有効ですし、日本史にも強くなりますので、一石二鳥です。
そして、語彙を増やすためにやってほしいことは、本を読んでいるときに「知らない言葉に出会ったら、その場で調べること」です。
ちなみに調べるのは「正確に読めない漢字」と「正確に意味が分からない単語」です。
漢字の形から類推して「何となく読める」という漢字は多いでしょうし、文章の前後から類推して「何となく意味は分かる」という単語も多いはずです。
ですが、「正確に分からない言葉」は、必ず一度調べるようにしてください。
自分が普段からよく使っているような単語でも、調べてみると「正確な意味は違っていた」ということは良くあります。
イチイチ調べるのは面倒ですが、これをやらなければ語彙を増やすという意味においては、ほとんど無意味となってしまいます。
ちなみに、私の場合ですが、就寝前には必ず本を読む時間を確保するようにしています。
このときに読む本は本業である不動産に関係しない本を選んでいますので、最低限の読書量は確保できていると思いますが、疲れすぎていて本を読み始めてもすぐ寝てしまい、ほとんど先に進まない日もたくさんあります。
語彙は簡単に増やせるものではありませんし、また、自分は語彙力がついたと自信を持てる日が来ることはないような気もするのですが、やらなければ能力は高まりませんので、毎日コツコツ取り組むようにしましょう。