仕事ができる人とはどのような人のことを言うのか

仕事ができる人と、イマイチ成果を上げられない人がいます。

その人たちの違いはどこにあるのでしょうか。

ちなみに、サラリーマン時代の私は、営業成績は「人並み」でしたが、調査、契約業務では「社内で一番」でした。

したがって、「イマイチ仕事で成果があげられない人」と「仕事ができる人」の両方の気持ちが分かります。

そのような自分の経験も踏まえて、今回の記事を作成していきます。

仕事ができる人の特徴は、次のとおりです。

①報連相が早い
②決断と行動が早い
③長時間労働が当たり前
④ムダな勉強をしない
⑤人の力を借りるのが上手
⑥自分が勝てる所で勝負をしている

①報連相が早いについて

まずは社会人の基本中の基本の部分、報連相です。
仕事ができる人は、上司に対しての報連相が「早い」+「量が多い」です。
当然のことながら、報連相の量が多ければ、その分だけ「上司からのフィードバックをたくさんもらえる」ため、成長のスピードが上がります。
また、上司の側から見ても、報連相をたくさんしてくれる社員については、「何か問題があれば、すぐに報告をしてくれるだろう」との意識を持てますので、少し難しいと思われる案件でも任せることができます。
このようにして、報連相が「早い」+「量が多い」社員は、ますます仕事を任されていきます。

一方で、報連相が「遅い」+「量が少ない」社員は、上司からすると「いま何をやっているのかが把握できない」ということになります。
そのため、上司としても、なかなか仕事を任せることができなくなってしまうのです。

報連相と言えば、学生が社会に出て初めに教わることですが、これを苦手とする人は意外に多いです。

報連相のポイントですが、「とにかくこまめに報告をすること」です。
そしてこまめに報告を行い続けた結果、上司から「その程度の報告はもういらないよ」と言われるようになって初めて「やめてよい」と言われた内容の報告についてだけは、やめるようにしましょう。

いずれにしても、「報告をやめるのを決めるのは上司」であって、社員の側ではないということです。

ちなみに、これは会社の担当者とお客様との間にも同様のことが言えます。

お客様への報告が少ないとクレームになる可能性が高まりますが、お客様への報告はこまめに行うようにし、報告をやめるのは、お客様からの「〇〇さん、その報告はもう結構です。お任せしますから。」という言葉をいただいてからだということになります。

こちらから「もういいだろう」と判断をして、勝手にやめてはいけません。

②決断と行動が早いについて

仕事ができる人は「決断が早い」です。

プランを立てたとしても、実行をためらっても意味がないので、イチイチ悩んだりせず、行動も早いです。

そして、行動から得た結果を素早く取り込み、当初のプランの改善を図っていきます。
このサイクルをどんどん行っていきます。

一方で仕事ができない人は、まず決断ができません。
失敗を恐れるから決断が遅いのです。

そして、これ以上計画を遅らせられないという段階にきて、ようやく決断をします。

ですが、決断を遅らせたからといって、素晴らしい計画を立てられるわけでもありません。

結果として、仕事ができる人とは大きな差が生じます。

③長時間労働が当たり前について

仕事ができる人は長時間労働です。
ただし、長時間労働といっても、オフィスのデスクで長時間仕事をしているというようなイメージではありません。
むしろ、オフィスで仕事をしているという点においては、仕事ができない人の方が長い可能性があります。

仕事ができる人の長時間労働とは、次のような感じです。

・会社にいる時間は必要最低限。
・勤務時間以外のプライベートの時間を使って、取引先や見込客等に会ったりする。
・勤務時間以外のプライベートの時間を使って、仕事に直結する勉強をする。

つまり、仕事ができる人というのは、「会社にいようと、いまいと関係がない」生活を送っているのです。
「ワーク」と「ライフ」がバランスしておらず、「ミックス」されているようなイメージを持っていただければ分かりやすいでしょう。
そのため、オフィスでのムダな残業などせず、定時になるとサッと帰るような人も多いです。

一方で、仕事ができない人というのは、次のようになります。

・会社にいる時間は、仕事ができる人よりも長い。
・プライベートの時間は、ゲームをしたり、お酒を飲んだりして仕事とは全く関係がないことに費やす。

仕事ができない人が、会社にいる時間が長いのは、主にふたつの理由があります。
ひとつは「仕事が遅いから時間内に終わらない」ことと、もうひとつは「上司に仕事をしていることをアピールする必要がある」ということです。

仕事ができない人は、そもそもプライベートの時間を使って勉強をしないため、成長が遅く、勤務時間内に仕事を終わらせることはできない人が多いのです。

また、仕事で成果を上げられないので、上司に対して「一生懸命仕事をしているというアピール」だけは行う必要があるため、少し残業をして帰るということが多いです。

④ムダな勉強をしないについて

仕事ができる人は、例外なく勉強家ですが、ムダな勉強はしないという人がほとんどです。

ムダな勉強とは、例えば「資格を取るためにするような勉強」のことです。

仕事ができる人の勉強は、次の順番で行われます。

(1)どうしても仕事で必要な資格があれば、その資格をできるだけ短期間の勉強で取得する。
(2)実務に直結する内容だけを選んで勉強していく。
(3)自己啓発的な勉強をする。

(1)どうしても仕事で必要な資格があれば、その資格をできるだけ短期間の勉強で取得するについて

特定の業界で仕事をしていくためには、どうしても取得しなければならない資格というものがあります。
不動産業界でいうと宅地建物取引士のような資格です。

仕事ができる人は、このような資格があれば、まずこの資格を「全力で」取りにいきます。

不動産業界でも宅建士を取得するために、何年もかけている人がいますが、仕事ができる人はそのようなムダなことはしません。
必要なものは必要なのだからと割り切って、その資格の取得に全力を投入し、できるだけ最短期間でその資格を取得してしまします。

(2)実務に直結する内容だけを選んで勉強していくについて

仕事ができる人の勉強法としては、必須資格を取得した後、すぐに「実務に直結する内容の勉強」を開始します。
これにより、今度は実務能力を全力で上げに行きます。
なお、資格試験は、あくまで「その資格を取得するための試験」であって、実務能力を上げるには不十分です。
資格試験の捉え方は、「その仕事をするために必要となる最低限の学力をはかるための試験」だという認識をしておくべきです。

ときどき、必須の試験に受かった後は、関連資格にチャレンジするという人がいます。
不動産業でいえば、宅建士を取得したら、行政書士やマンション管理士にチャレンジするというような感じです。

これでも全く勉強をしなくなってしまうよりはマシですが、新たに資格試験にチャレンジするよりもやるべきことは「実務能力を上げるための勉強」です。

ただし、実務能力を上げるための勉強は「資格試験のように、形になるものではない」ので、どうしてもチャレンジをしにくく、勉強というと資格試験の勉強を始めてしまうという人が後を絶ちません。

なお、仕事ができない人というのは、必須の資格試験に何とか受かった後に、一切勉強をしなくなるという人となります。
このタイプの人は、専門職の世界では話になりませんが、不動産業界の中にはたくさんいます。

(3)自己啓発的な勉強をするについて

業界で必須の資格を取得し、長時間労働をしながら、実務に直結する勉強をしていく。
これを5年前後続ければ、社員300名くらいまでの会社であれば、実務能力でナンバー1になることは間違いないと思います。

そのレベルになってくると、実務能力を上げるための勉強をしてもなかなかスキルアップは望めなくなってきます。
この段階になって初めて、実務に直結しない勉強を取り入れても良いでしょう。

ただし、実務に直結する勉強は、絶対にやめてはいけません。
実務に直結する勉強をしながら、他の勉強もしても良い。
というようなイメージです。

ちなみに、私の場合は、この段階になって「英語」の勉強を始めました。

⑤人の力を借りるのが上手について

どんなに頑張ったとしても、一人の力では、やれることは限られます。
仕事ができる人というのは、その点もよく認識しており、周りの力を借りることに躊躇がありません。
ただし、漫然と協力を依頼しても、なかなかうまくいかないでしょう。
周りの協力を得るには、協力をする側にもメリットがなければ難しいです。

そのためにポイントとなるのは、自分の専門知識です。

「自分はこのような専門知識がある。この分野で困ったことがあればあなたを助けられるので、あなたのその専門分野で私を助けて欲しい。」
というように相手にもメリットがある形で協力を依頼していきます。

一方で、仕事ができない人というのは、人の力を借りようとせず、自分で抱えてしまう傾向があります。
そして、自分が苦手なことも自分で処理しようとするので、仕事の効率がますます悪くなってしまうのです。

⑥自分が勝てる所で勝負をしているについて

仕事ができる人というのは、自分が勝てるところで勝負をするようにしており、自分が勝てない分野では決して勝負をしようとはしません。
そして、仕事ができる人というのは、自分が勝てる分野での勝率を高めるために、また、自分が勝てる分野を広げるために、自分の専門性を高める努力を惜しみません。

一方で、仕事ができない人というのは、そもそも自分の専門性を高める努力をしていませんので、自分が勝てる分野などないという元も子もない状態になってしまいます。

結局仕事ができない人が、仕事ができる人になるには、①からコツコツと積み上げて頑張るしかありません。

仕事ができる人になるための近道などないのですから、どこかのタイミングで一念発起して取り組む以外にはなく、取り組まないという選択をした場合には、一生誰かの補助のような仕事をしていくということになります。

ただし、誰かの補助のような仕事は、給料は低いですが、責任は軽いですし、プライベートの時間は仕事以外の時間に使い放題ですので、そのような生き方を好む人も多いのだと思います。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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