役所調査の手順について

役所調査は、現地調査と違い、毎回同じ手順とはなりません。

なぜなら、役所の各部署のレイアウトや取扱い業務は、各行政によって少しずつ異なってくるからです。

例えば、水道局などは、行政によっては役所の中に入っているところもありますが、行政によっては全く別の場所にあることも多いです。

そのような情報をあらかじめ持っておかなければ、役所の窓口で慌てることになるでしょう。
まして、出張での調査となればなおさらです。

したがって、出張での調査の場合は特に、あらかじめ役所の情報を調べておく必要があります。

以上の前提を踏まえた上で、役所調査の大まかな手順について解説していきたいと思います。

役所での調査部署の順番は、概ね次のとおりです。
なお、各役所によって部署名は異なります。

毎回行くところ(1)
・都市計画課
・道路管理課
・建築審査課

毎回行くところ(2)
・下水道課
・教育委員会
・防災課

毎回行くところ(3)
・水道局
・ガス会社

必要があれば行くところ
・開発審査課
・河川課 等

上記の中でのいくつかポイントがありますので説明していきます。

毎回行くところ(1)について
都市計画課を一番最初にし、建築審査課を最後に回すということがポイントです。
都市計画課については、用途地域等の確認を行います。
これは、不動産物件調査の最も基本となる部分ですし、ここでの情報によって、追加で訪問しなければならない部署が出てきたりしますので、一番最初の訪問先となります。

なお、建築審査課を最後にするのは、この課では、主に調査対象物件の接面道路が建築基準法上の道路か否かについて確認するためです。
道路の種別を判断するためには、接面道路が公に認定されている道路か否かなどの確認が必要であり、あらかじめ認定の有無等の確認をしておかなければ、道路管理課に行って聞き直す必要が生じます。

毎回行くところ(2)について
毎回行く必要があるものの、回る順番は特に考慮する必要がないものを上げています。
なお、防災課ではハザーマップを取得するわけですが、ハザーマップはインターネット上に公開されているものも多く、その場合には、役所の窓口訪問を割愛することも可能です。

毎回行くところ(3)について
役所から離れている場所にあることが多いです。
これらの窓口で取得できる書類については、現地とこれらの窓口との位置関係によっては、役所に行く前に立ち寄ってもいいと思います。

必要があれば行くところについては、上にあげたものは一例であり、これだけで済むという話ではありません。
調査をしていく中で、確認すべき事項が出てきたら、どんどん窓口を追加して徹底的に調査を行っていきます。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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