不動産会社の経営(営業)と資格について①(宅建士、管業、マン管、FP、簿記)

不動産会社で営業をするとき、又は経営に役立つ資格について考えてみます。
ちなみに資格に関しての記載は、すべて私の個人的な意見です。
あくまでも参考として見ていただければと思います。

①宅地建物取引士
会社に勤務するにしても、自分で不動産会社を経営するにしても必須の資格です。
法律上はこの資格がなくても営業も経営もできますが、なくてもできるからと言って取得しなくても良いというわけではありません。
不動産という人の一生を左右する重要な資産を取り扱う以上、必須でしょう。
ただし、この資格を取得すればそれで良いかというとそういうわけでもありません。
この資格は不動産業界で生きていくためには入口的な資格であり、不動産業界にいる以上、常に勉強を続けなければなりません。
なお、ここでいう勉強とは、どんどん資格を取得していけという意味ではありません。
仕事力を向上させるという意味では、資格試験を受け続けることは逆にマイナスとなります。
ですから、資格試験の勉強ではなく、実務に関連する勉強をどんどんしていきましょう。
その過程で、どうしても資格がなければ不都合が生じる場合があります。
不都合が生じたら、そのときにはじめて資格の勉強をしていくようにしましょう。

②管理業務主任者
管理会社に勤務する人以外は不要です。
マンション関連の知識が身につきそうだと思う人もいるかもしれません。
ですが、マンションに関連する法令の勉強がしたければ、このような資格試験を利用しなくても、もっとピンポイントで学習する方が効率が良いです。

③マンション管理士
管理業務主任者と同様に、いや、それ以上に不要です。
私自身のこの資格が何のために存在するのかよくわかっていません。
管理会社に勤務していて、すでに管理業務主任者は取得しているが、この資格を取得することで手当てがつくのであれば、少しは使い道があるかもしれません。

④ファイナンシャルプランナー
この資格は名刺に記載するためだけにあるような気がするのは私だけでしょうか。
例えば営業担当者が二人いて、一人は「宅建士のみ」の資格の所有者で、もう一人は「宅建士+FP1級」所有者だった場合、FP資格が決め手となって後者が選ばれるということなどあるのでしょうか。
私個人としてはないと思っています。
後者が選ばれたのだとすれば、その担当者の雰囲気だとか人柄だとかで選ばれたのでしょう。
その程度の資格だということです。
なお、FP資格は一応お金のプロだという認識を世間の人は持っていると思いますので、この資格を名刺に記載するのであれば、あまり貧乏くさい感じは出せないのがツラいところでしょうか。

⑤日商簿記検定
資格取得の必要はありませんが、日商簿記検定2級の商業簿記については、合格点が取れるレベルの勉強はしておくべきだと思います。
これは、不動産業に限ったことではなく、会社のお金の流れがわかるというのは、社会人として非常に有利です。
ただし、資格を取ろうと思うと2級以上は工業簿記も勉強しなければなりませんので、この点が時間のムダだと思います。
工業簿記は不動産の仕事ではほとんど役に立ちませんので、簿記検定3級と2級(商業簿記のみ)を合格レベルまで勉強するのが最も効率が良いと思います。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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