今回の記事のタイトルですが、自分に最も言い聞かせたいものです。
仕事をしていると、どうしても「最短・最速」で結果が出る方法を探してしまいます。
「うさぎとかめ」の話でいうところの「うさぎ」のイメージです。
そのため、例えば集客を考える際に、次のような失敗をしたりします。
・「ポスティングが良いのではないか」と考え、チラシを作り、ポスティングを始めたものの、ぜんぜん結果が出ないので、1か月でやめてしまう。
・「ネット集客が良いのではないか」と考え、業者に高いお金を払ってホームページを作成してもらい、1か月間記事を更新したが、なかなか結果が出ないので更新をやめてしまう（そのうち、ホームページ作成業者に支払い続けているサイトの維持費も無駄だと思えるようになりやめてしまう）。
・「やっぱり集客の王道は飛び込み営業だ」と考え、飛び込み営業をやってみたものの、全く相手にされないので、1日でやめてしまう。
本当は、どの集客のやり方だって、集客はできます。
だけど、結局「続けない」から、集客できるところまで到達しないというだけの話なのです。
ポスティングだろうと、ホームページだろうと、飛び込み営業だろうと、集客できるところまで行くにはある程度時間がかかります。
つまり「最短・最速」とは、真逆の考え方である「長期にわたってコツコツと続ける」ことが求められるということです。
「開業初月で売上100万円を突破したという行政書士を知っている」という類の反論が返ってくるかもしれません。
彼は「最短・最速ではないのか」と。
そのような人は確かにいます。
ですが、その人は「開業前から、コツコツと努力を続けている」ということに気づかなければなりません。
何の準備もせずに開業して、開業後に一生懸命集客方法を考えたわけではないということです。
逆の見方をすれば、「開業後初月で売上高100万円に到達することが見えた時点で、サラリーマンをやめて独立する」という手もありでしょう。
給料をもらい続けているわけなので、準備期間は2年、3年とかけても構わない。
サラリーマンとして給料をもらいながら、空いた時間を使ってコツコツと集客と実務に関する研究をしておき、ある程度見込客が集まった時点で、独立すれば良いのです。
そうすれば、「開業後初月で売上高100万円の行政書士」のように、あたかも「集客のプロ」ような立場になれるでしょう。
ですが、ここにも落とし穴があります。
そもそも「コツコツ続けられない」ということです。
給料をもらいながらコツコツ続けるといいましたが、ということは、サラリーマンとして仕事をしながら、将来の独立を目指してコツコツと作業を続けるということです。
必然的に作業は「平日の夜か、休日にする」ことになるでしょう。
正直タイヘンだと思います。
この状態で、独立できるか（結果が出るか）どうかも分からないような努力を続けられる人は稀でしょう。
ですが、考えてもみてください。
この時点で、既に勝負は始まっているわけです。
今はインターネットで多くの情報が無料で得られる時代です。
開業初月で売上高100万円の行政書士も、実は開業前から相当な準備をしていたということは多くの開業予定者が知っているでしょう。
情報量は変わらないわけですから、後は実行力・継続力の勝負だということです。
ここで勝てれば、独立後も勝てるでしょうし、ここで負けるようであれば、そもそも独立などしない方がマシでしょう。
なお、ここで勝つとは、コツコツと独立に向けた作業を続けられることを指し、ここで負けるとは、途中で作業を辞めてしまうことを指しています。
つまり、自分自身との勝負だということです。
勢いで独立して、何とかなる人も世の中にはいますが、苦労することは目に見えてますし、最悪の場合は、お客様にご迷惑をおかけしたり、廃業などということにもつながってしまうかもしれません。
ですので、開業前からできるだけできる準備はしておくようにしましょう。
なお、コツコツ続けることが大前提ですが、コツコツ続けられるようになったら、今度は、実際に集客をして反応を見てみましょう。
「実際に集客して問い合わせがバンバンきてしまったら、どうしよう」と心配になる方もいると思いますが、集客はそんなに甘いものではありませんので、心配しなくても大丈夫です。
また、本当に集客ができてしまった場合には、実際にその方の問題を解決できる専門家を探して紹介をしてあげることで解決に導いてあげればよいです。
そうすることで、その専門家とのつながりも作ることができます。
このようにして準備を続けることで、結果として「（独立後の）最短・最速」ができあがります。
「最短・最速」って、実は「かめ」だけが達成できるのです。
