独立希望のサラリーマンは、今のうちから長時間労働をしておこう

サラリーマンは、雇用主との間で取り交わされる雇用契約書に基づいて仕事をします。
その仕事は、固定給があり、かつ、一日8時間(前後)の労働となるのが普通です。

一方で、経営者になると、固定給はありませんし、労働時間も全て自分で決めていくことになります。

一般的に不動産会社で起業して経営者になると、独立当初はプライベートをある程度犠牲にして仕事に打ち込み、できるだけ短期間で売上を安定させるというパターンが最も効率が良い方法になります。

なぜこれが効率の良い方法なのかといいますと、プライベートを犠牲にして仕事に打ち込む期間は、正しい方法で実践できていれば、短い人で半年程度、長い人でも3年程度で終わりをつげ、経営が安定し始めるからです。

これはちょうど飛行機が滑走路から飛び立つときに似ています。

飛行機は、飛び立つときに一気にエネルギーをかけます。
飛び立つまでが一番エネルギーを使うのです。
そして、ある程度の高度に達し、安定飛行ができるようになれば、使用するエネルギーは飛び立つときに比べると極端に少なくなるわけです。

この「飛行機が飛び立つとき」と「会社の売上が安定するとき」が、よく似ていると私は思っているわけです。

ちなみに、会社を安定させるには、飛行機を飛び立たせるがごとく仕事をしなければならないということは前述のとおりであり、そのためには、会社設立当初はプライベートを犠牲にして仕事をする必要があるのですが、この「プライベートを犠牲にして仕事をする」という経験が乏しい、一般的な強度の仕事しかしてこなかったサラリーマンは、もし仮に独立したとしても「なかなか経営を軌道に乗せることができずに苦労する」という人も多いです。

結果として、独立後、何年経っても十分な売上を確保できないということになり、また、売上がないので、広告宣伝もできなということになり、ますます売上を上げられないという悪循環に陥ったりします。

これは、飛行機に例えると、いつまでも飛び立つことなく、滑走路をウロウロと走り回っているような状態です。

なお、最も効率よく売上を作っていくためには、「一定期間は、売上を上げることの一点のみにエネルギーをかけ続ける」必要があるということは先に述べましたが、一般的なサラリーマン生活をしている人には、これがなかなかできないのです。

そもそも一日8時間、週5日しか仕事をしてこなかった人は、プライベートを犠牲にして仕事をするといわれても、どうすれば正解なのかが分からないですし、また、体もその仕事ぶりに慣れていませんので、いきなり頑張り始めると体調を崩してしまうかもしれません。

これは、高度順応させていない体で突然富士登山を始めるようなもので、無理をすると高山病になってしまうということにも似ています。

そのような理由もあり、将来独立をしたいと考えている方は、サラリーマン時代の今から将来の独立を見越して、どんどん仕事に打ち込んでいき、体を高度順応させておくということをすると良いです。

なお、話は変わりますが、結果を出している経営者と、サラリーマンの仕事の仕方のイメージは次のようなものです。

・サラリーマン:一日8時間、週5日労働。
・経営者(独立当初):一日13時間~16時間労働。休日ほぼなし。

このスケジュール感で、独立後の一定期間をやり切り、経営を安定させた社長は次のようになります。

・経営者(経営安定後):必要なときに仕事をし、休日も必要なときに取る。年収はサラリーマンの5倍から10倍超。

一所懸命仕事をしている人を見ると、多くの人が「自分はあんなに頑張れない」と尻込みしてしまいますが、実はその頑張っている人たちも「いつまでも頑張り続けているわけではない」ということです。

ですから、サラリーマンを辞めて独立すると決めた人は、一度覚悟を決めて「一定期間、売上を上げることのみに集中し、長時間労働をする」ということに取り組む必要があります。

なお、現在勤めているのがホワイトな会社だから、残業をさせてもらえないというような発言をする方もいます。
そもそもこんな甘い発言をしている時点で、独立を希望するのはどうかと思うのですが、残業させてもらえなければ、残りの時間は家で独立に向けた行動を取れば良いのではないかと思います。

特に不動産業の場合は、一生勉強してもし尽くせないほど勉強すべきことがありますので、家での時間を不動産の勉強に充てるのも良いでしょう。
また、独立後に使用するホームページの記事を書き貯めていくのも有効です。

とにかくサラリーマン時代の今から、長時間働いて体を長時間労働に耐えられるよう、高度順応させておくことです。

なお、既に独立していながら、滑走路をウロウロしているような方は、その状態を脱したいのであれば、一度心を入れ替えて滑走路から飛び立つための行動をする必要があります。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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