単に働く時間を増やしても成果に繋がらない。濃密に長時間働こう

不動産会社を立ち上げた社長自身が、会社を将来的にどのようにしていきたいかにもよりますが、少なくとも一定レベルまで会社を大きくしたいと願うのであれば、社長は、創業当初は、多少はプライベートを犠牲にして仕事をしなければならないでしょう。

創業当初の経営者の基本は「長時間労働」です。

ただし、長時間労働といっても、いつまでも長時間労働をしなければならないわけではありません。

ある程度売上げが立つようになり、自分の右腕となる幹部社員が育ち、自分が少しくらい会社にいなくても仕事が回る体制が築ければ、長時間労働は不要になるわけです。

それまでの期間は、早い人だと創業後「1年から3年間」くらいでしょうか(遅い人は一生この状態にはなれません)。

ですから、できるだけ早く長時間労働をしなくても済む状態を作るためにも、創業当初(だけ)は長時間労働をしましょう。

ちなみに、長時間労働といっても、「ダラダラと長時間職場にいる」のでは意味がありません。

「濃密な時間」で、かつ「長時間仕事」をするという意味です。

ときどき「俺は毎日13時間仕事をしている」とか、「イヤ俺は毎日14時間だ」とか、時間の話ばかりをする人がいますが、「非効率な方法」だったり、「効果が薄い方法」にダラダラと時間を投入しても意味ないわけです。

時間は「濃密」にする必要があります。

そもそも、濃密に仕事をしていると、8時間の労働でも疲れ切ってしまうときも多いです。
そのような日は、早く帰って休んだ方が効率的なときもあるくらいです。

ですから、毎日13時間とか14時間とか、仕事に時間を投入できているということは、仕事の「濃密さ」が足りていない可能性もありますので、仕事の内容を見直す必要があるかもしれません。

また、仕事において「効率的な方法」を求めて改善し続けることは、とても重要です。

そもそも人間は、自分が始めた方法に固執してしまう傾向にありますので、常に「もっと効率の良い方法はないだろうか」と自問自答していく必要があります。

なお、確実に効率をアップさせる簡単な方法としては、次のようなものがあります。

・常に高スペックなパソコンを使う。
・マウスの使用を減らし、ショートカットキーを覚える。
・タイピングスピードを上げる。
・書類の収納順を固定化する。
・重説・売契の作成手順を固定化する。

常に高スペックなパソコンを使用し、ショートカットキーを覚え、タイピングスピードを上げるだけでも業務の処理スピードが上がることは容易に想像がつくと思います。

ちなみに、「書類の収納順を固定化する」についてですが、不動産業は書類が多いので、皆様の中にも「書類がどこにあるのか分からなくなって探してしまう」という経験をしたことがある方もいると思います。

この「探す」という作業ですが、完全にムダな時間となりますので、この時間をゼロにできれば、仕事の効率アップに直結します。
そのため「書類の収納順を固定化する」ことが必要になるというわけです。

不動産業界は書類が多いとはいうものの、どの物件でも書類の種類はほぼ同じですので、どの書類をどの順番で収納していくかを決めておくだけで、探す時間を「限りなくゼロ」にすることが可能になります。

また、「重説・売契の作成手順を固定化する」ですが、これも考え方としては、書類の収納順を固定化するに通ずるものがあります。

重説・売契は「ミスゼロの完璧なもの」を作成する必要がありますが、ミスゼロの書類を「できるだけ早く」作成できるに越したことはないわけです。

そのためには、どうするかというと「どの手順で作成していけば、最も効率よく、完璧な重説・売契が作成できるのか」を常に考えながら作成していくということを、毎回行い、改善を加えていくわけです。

これにより「重説で物件の所在地を入力したときは、すぐに所在地をコピペしておけば、次のページの住居表示欄を入力するのに便利」とか、「まずは重説をできるだけ早く作成して、自己チェックをして修正をし、重説を仕上げてから、売契を作成した方が、早く完璧なものが作成できる」とか、いろいろな気づきを得ながら作成と改善をしていけるわけです。

これが、全く頭を使わずに、漫然と毎回同じように重説・売契の作成を行ってしまうと、いつまでも「非効率な作成方法を繰り返す」ということになってしまいます。
この改善作業をやることで、数か月後に大きな差を生み出すことになりますので、必ず取り組むようにしましょう。

他にもまだまだ効率を求める方法はたくさんあるでしょうから、常に「もっと効率の良い方法はないか」を自問する姿勢が大事です。

次に「効果が薄い方法」ですが、これについては、初めから何が効果的かなどということは分かりませんので、計画を立てて、実行して、検証して、再度計画を立てて、実行してという、いわゆるPDCAを「できるだけ早く繰り返す」という方法しかないでしょう。

この「できるだけ早く」というところに「効率」が含まれていますので、やはり普段の時間の濃密さは大事だということになります。

ちなみに、「濃密」に「長時間働く」というのには「体力」が必要です。

運動をしなければならないけど時間がないという方には、「運動を日常生活の中に溶け込ませる」という方法をお勧めします。

例えば、現在私が行っている方法ですが、私の職場は現在ビルの3階にあります。

当然3階にもトイレはあるのですが、私はあえて内階段を地下まで下りて地下のトイレを使うようにしています。

段数にして60段程度ですが、一日5回トイレに行くとすると300段(300キロカロリー)を消費することになります。
これでも20日職場に行ったとすると6,000キロカロリーを、普段の生活にプラスして消費することになります。
積み重ねるとバカになりませんよね。

また、階段を上ってきたついでにスクワットを10回追加すると更に運動強度は高まりますし、基礎代謝も上がります(実際に誰にも見られないようにこっそりとやっています)。

本格的にジムに行って運動をしたいところですが、現在は、そこまでの時間は取れませんので、このような方法を取っています。
運動をやるために追加で時間を浪費するわけではありませんので、かなり効率の良い方法だと思います。

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この記事を書いた人

・略歴:会社員時代、調査・契約部門のトップを6年間にわたって務め、直接かかわった売買は5,000件以上です。また、調査・契約の専門職員や営業社員を全国で100名以上育成しています。
・保有資格:宅建士、行政書士、簿記、FP、TOEIC等

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